ボロアパートだけど錠前だけは立派

 結婚してすぐに住み始めたアパートはかなりのボロアパートで、見るからにふるーい、くらーい感じの建物だった。だけど夫の会社の社宅が完成するまでの我慢だと言い聞かせ、家賃の安いそのアパートで暮らし始めた。おめでた婚だった私たちに、贅沢など言える余裕はないのだ。

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そのアパートに引っ越すと同時に会社を辞めた私は、一日のうちの大半をそこで過ごすことになった。一人で静かにしていると、他の部屋から色々な音が聞こえてくる。トイレの流す音やくしゃみの音、それから隣の電子レンジのあっため音まで聞こえてきたときには、防音性の低さに驚いたものだ。それに部屋を歩くと必ずミシミシ音が鳴る。窓を開けようとすればガラスを引っ掻いたようなものすごい音がするし、雨戸を閉めようにも、赤ちゃんが産まれてしまうんじゃないかというくらい力をこめないとびくともしない。それくらいのボロアパートだったのだ。

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 だけどそんなボロアパートにも関わらず、不思議なことに錠前だけは立派だった。アパートの管理会社の人に、「防犯性の高い特殊なカギなので、カギを失くしたり交換したりということになると、数万円はかかるので気を付けてください」と忠告されたくらい、立派なものだ。しかもうちの部屋だけでなく、他の部屋も防犯性の高い高価なものらしいので、もしかしたら過去にこのアパートで何かあったんじゃないかしらと思わず勘繰ってしまう。その割に、窓ガラスは狙われたらすぐにバリンと開けられてしまいそうなくらい、貧相なものだったので、大家さんの意図がいまいちよくわからなかったのだが。

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 それから数か月後、夫の会社の社宅が完成し、私達は無事引っ越しを済ませた。そこで渡された社宅のカギが、アパートのカギと比べてあまりにもちゃっちかったので、不安になったものだ。
今でもあのアパートの近くを通るたびに、あのカギは今でも使われているんだろうかと懐かしい気持ちになる。